ポーキングカレー大盛り

5回目の私的備忘録

ULTRASONE HFI-700 レビュー

  • 概要

2008/11/11日購入。フジヤエービックのヘッドホンセールにて外箱損傷のB級品で購入。中身はちゃんと未開封でした。

  • 付属品

本体・カタログ・バイノーラル録音のサンプルディスク・カタログ・ナイロンのキャリングポーチ

  • 外観

プラスチッキーでハウジングの色ははシャンパンゴールド。イヤパッドは若干固めの合皮で深くも無く浅くも無く。頭頂部に柔らかめの合皮のパッドが接着されている。ケーブルは3mのステレオミニプラグの片だし。アーム部分はツヤ消しで質感は宜しい。ロゴは頑丈そう。

  • 装着感

耳覆い型で、側圧が結構強めで程ほどの重さ(270g)なので長時間では蒸れるし位置によっては頭頂部が多少痛くなる。密閉感が強いので屋外でも風きり音は少ない。

低音ド━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ン !!!!! 高音(`・ω・´)シャキーンで、結構腰が引けそうな音色だが基本的に何でもイケて(好みもあるが)ポップスやロックに合いそうな雰囲気。
瞬間音圧に特化したような感じで、響きは少なく人声は乾いたような音でありながら、打楽器やベースの低音はややボワついた付帯音があり、金管楽器やバイオリンはブ厚い伸びやかで派手な音になり、それでいて耳につきにくいという不思議な音。
またS-Logicなるドライバーユニットを、耳翼からオフセットする事により音場感を高めるというホンマかいなという構造をしているらしいが、確かに手持ちの2chヘッドホンと比較しても頭内定位は起こりにくい感じ、あくまでヘッドホンの話であって擬似立体音響とは違う。ただ耳からズラしてもそんなに変わらないので構造のおかげなのかは知る由も無いが(ただHFI-700のような古いスタンダードモデルはオフセット幅が小さいという話も)
音場感は密閉型だけにエンクロージャ内で鳴る感じだが、定位は割りと広くタイトで、DSPサラウンド対応と謳うだけに、ソフトエミュ(EAX2.0)の立体音響でもかなりの効果を実感できる。もっと上位の音響効果なら更に効果があると思う。
よくULTRASONEのヘッドホンは、ハウスやテクノにピッタリと言われているが、ポップスに限らずやや古めのHR/HMとか、プログレ、電子楽器を多用したり煌びやかな演出のメタル、AORとかボーカルや音の一つ一つが耳に叩き込まれるような感じで合うと思う。クラシックは、聴き方によるがブンジャカにアレンジしてるようなのは嫌って人には決定的に合わない。曲の撥音、ノイズ、割れも鮮明に、攻撃的に鳴らしてくれるので個人的には刺激があって良いがその辺も好みの問題かも。

  • 遮音性

耳覆いの密閉型としては普通。音漏れも無いので図書館や電車でも使えるが、ケーブルの取り回しは最悪だし変態にしかみえない(偏見)ので雑踏とか満員電車とかでは使う気になれない。


長所:

  • 派手で分解能の高いキラー直人
  • ズレにくい

短所:

  • 蒸れる
  • 頭痛が痛くなる

また分解したところ本機のS-Logicは微妙に下側にドライバがオフセットされていて、あとは上半分がプラ板で塞がれてる感じ。そいから左ハウジングに分岐回路に抵抗とダイオードの過大出力防止のリミッターみたいなもんがあった。面倒くさいので両だしコードにしてくれんかなあ、とは思ってしまう。
派手派手のドッカンドッカンな音だが結構すんなり聴けてしまうヘッドホン。また、よくエージング必須とあるが、ある時期にガラッと変わるより確かにじわじわ素性が出てくる感じ。ただ携帯オーディオプレイヤーだと厚みが失われる感じなんでCDプレイヤーや、サウンドカードとかオンボードサウンドに挿して聴いた方が良いと思います。