ポーキングカレー大盛り

5回目の私的備忘録

ケース交換(HEC 6AR6IV→Scythe SCFW-1000)

*7月末に購入


前のケースはHECのミドルタワー6AR6、現在の6A19シリーズの前タイプで、一昨年PCを組んだ時にヤフオクゴミ不用品として諸々と格安で頂いたもの。何がいいって堅牢なフレームに0.8mmの鋼板パネルに片側からスライドして取り出せるシャドウベイ、半スクリューレス仕様、シャドウベイを潰せばそこそこ長いグラボも運用可、ぼてっとしてモッサい飾りのない「箱」っていう部分が使えば使うほど惚れた感じ。
逆に何が嫌かって5インチベイが専用レールを使用するせいで数ベイ使用タイプが隙間や位置ずれで恰好悪くなるor調整必須、というかベイに対して相性の悪いパーツが結構ある。堅牢と書いたが工作精度が微妙、フロントパネルの耐久性、特に固定用のツメやUSBポートの仕切りが耐久性が不安、あとシャドウベイを潰してまでグラボを使うと致命的にエアフローが最悪になるってところ(当然


そんで最近の上位ランクのグラボってすごく長い、特にRadeon。普及帯がちょっと前の業務用フルサイズと肩を並べる日も近いかもしれない。長さ自体はケースに合ってても、カードによっては後部に補助電源端子が付いていて取り回しで泣く、って事も留意すると、シャドウベイを潰さない範囲の奥行は最低50cm超は欲しくなってくる。ついでにフロント周りがまともな造りの奴。

ZALMANのGS1000とか質感もすごい良かったし値段の割にアルミフレームでホットスワップ最高(先輩談)だったが、HDDを積みまくる訳じゃないしなによりフルタワーは現物を見るとデカ過ぎた。
ATXサイズでそこそこ大きめのは無いかなぁとネットを徘徊していると、フルアルミケースってお高いんでしょ?それが特別価格の3980円!まあお安い!ってなATXケース、Fenris Wolfなんぞありました。結構評価は微妙だけども色んなとこで投げ売られた上の感想は上々。1mmアルミパネルなんて信用ならない性分だけども3980円なら防音材張っても無駄銭にはならないと思い購入。


  • 外観


鎌印のバッジは最高に気に入らないのでビリっと剥しました。でも凹みが作ってあって(´・ω・`)

真っ黒。漆黒に選ばれし男の体制への逆襲では無いけれど、ベイのパネルも後ろも前も中身からネジまで真っ黒。フレームからフロントパネルまでフルアルミ、それだけに空重量6kgと軽すぎて不安になる。表面塗装は可もなく不可もなくだけどムラも無く、バリの処理もしっかりされてるので安心。
不安の種だったサイドパネルはスチールよりはるかに軽量で、密度も少なくやはり頼りない感じ。ただ歪みさえ作らなければ立てつけも良く、グラボの2400rpmの12cmファンをブン回してもビビり音は6AR6IVよりしなかった。ある程度の余裕があるせいもあるだろうけど。ネットの評判ではHDDの回転で箱鳴りした人もいるらしいから防音材を貼り付けておけばかなりいい感じになるかも。
フロントパネルは右開きでこれも黒色でヘアライン加工の肉厚アルミ製。マグネット固定式で楽に開いてピタッと閉じる。大部分のメッシュは微妙に中が見えにくく調整の都合でアクセサリをずらしても気になりにくい感じ 

フロントインターフェイスはケース上部にフタ付で、E-SATAが一つ、USBが二つ、マイク・ヘッドホン端子。スイッチは正面上部にある。
     
ベイは5インチベイ9個に専用の3.5インチマウントがついてくる。固定は古臭い左右からのネジ止めで、重くてよっぽど振動する機器でも無ければどっちか横だけでいいかもしれない、面倒くさい。
難点といえば文字通り「掴みどころがない」。自分の場合、壁際の机の下にギリギリのスペースで突っ込んでるので、せめて背面に手をかけれるところが欲しかった。
あと、ホコリの面から下置き電源は嫌だけどこーいうのはそっちの方が弄りやすいと思った。

  • 部品


ねじ止めしまくり。再度パネル固定にHDD用マウントに固定ねじにそれを固定するねじにベイ固定用のネジに、予備の分まで沢山くっついてて笑った、もともと新品のケースなんてサークルで買ったしょっぱい奴しか知らないからこれが普通なんだろうか。
あと折り曲げ加工とかベイ裏にネジを落とすと取りにくかった。磁石ドライバがあるとすごく便利かも。
HDDが4つほど固定できるスタビライザー付マウンターが付いてくるが、コイツもHDD固定もフロントベイに固定するのも左右からのネジ留めが必須なため取り回しはすこぶる悪い。
あとフロントにはベイに内蔵可能なファンアダプター(12cm 800rpmファン付)がついている。ぶっちゃけ同社の簡易鎌平、フィルターがついてないのはどうなんだ。

ベイやスロットのカバーもアルミ製かつ至極薄っぺらい、鉄プレスとかABSとか強度のある材質にして欲しかった。

 
M/Bスペーサーはなんかこっち使えみたいなのがくっついてて、比べるとデフォの奴のが3mmほど長い。

  • 中身

流石に標準的なATXケースより余裕がある。前面の5インチベイに各種アクセサリを追加する形になり、大型カードを装着する際もシャドウベイ代わりの付属HDDマウンタを前後や別のベイに適宜調節することが可能。
左右のパネルを外すとケーブルが通りそうなホールがあったりするけれど、強度の都合かバックパネル裏に梁があるため裏配線は無理。フロント側にわずかながら寄せ寄せできるスペースがあるのが救いか。肉厚アルミフレームに鋼板サイドパネルとかにしてほしかったなァ……まんまGS1000だけども。

幅が208mmの所為で、大型のCPUクーラーだとかなりギリギリになると思う。余程色物じゃなければ問題ないけども。

  • そのほか

気になったのがフロントI/Oの場所。デスクにモニターの横に置いて使う事は考えられてない気がする。だから机上に置きたいって人には不便。
真っ黒だからホコリが目立ちやすい。フロントファン部分なんかもうエアコンフィルターなり工夫してつけた方が絶対良い……
正面から左のパネルは叩くとビリビリするけど、ブン回しても共振しないから不思議。品質は良い。
片側から取り外し可能なベイ区画を設けてほしかった。
アルミだけにマジ熱源。でも確かにシステム温度はグッと下がった。


  • まとめ

PROS

    • 一つだけ言える真理がある。「男は黒に染まれ」
    • 超軽い
    • 工作精度は良い、全体の剛性も申し分ない
    • 専用パーツが少ない
    • 充実の付属品
    • エアフローを整えやすい
    • 自由度の高いベイ

CONS

    • 余りにも漆黒に選ばれすぎるからホコリが目立つ
    • Scytheのロゴワッペン(に合わせた凹み)
    • ネジ留めばかりで面倒くさい
    • ベイのアクセスも左右からのネジ留めのみ
    • フロントI/Oの位置
    • 側板の剛性がもうすこしあれば心情的に安心
    • 裏配線できない


とりわけベーシックなケースをグレードアップさせたようなケースに感じた。多くを期待しすぎてた感で書きなぐったけども本当にそんな感じ。
システムをちょくちょく入れ替えるのには不便な感じだけどそうでなければ不安な個所も無く安心はできる。PCケースって実機を見て、触る事が結構大事だと改めて感じた。

あとHECの6A19シリーズは名機ですよ本当。