ポーキングカレー大盛り

5回目の私的備忘録

A4tech X-710FSレビュー

台湾の株式会社、A4techのマウスであるX-710FSについてなかなかたどり着く方が非常に多いので、改めてレビューをまとめたいと思います(もう手元にありませんが)

ゲーミングガジェットを纏めたwikiであるGamer's gadget memoのX-710FSの欄が非常に濃いので、前置きながら補足しておきます。

2008/6/14にドスパラにて購入。1980円。また、8/24日にも店頭にて見かけているので、まだ流通については問題ないと思います。


  • 外観

そこそこのサイズの割に若干薄めで、後部が大きく盛り上がっているのが独特の特徴です。なので自然とマウスを指先とスナップでコントロールする形になりますが、成人男性より若干手が小さめの自分にもやや窮屈に感じましたが、これはこれで「つまみ持ち」に特化したスタイルなのだと実感しました。
外装はメインボタン側・サイド共にラバー塗装が施されておりグリップ感と2000円とは思えない質感があります。フレームとサイドボタンは艶ありクリアの吹きつけ。また親指側にラバーパッドが貼り付けられておりグリップ感に一役買っています。
ケーブルは非常に太くて硬いものですが、まだ常識の範囲です。
丸々2ヶ月間、部屋でも外でも酷使していましたが、手脂で剥がれたりベタ付いたり、その他不備は無かったので価格分の耐久性はあります。

  • スペック

カタログスペックでは前置きに書いたwikiによると、Avago A3060光学センサーが実装されているそうで、マウス解像度以外ハイエンドにあたるA3080センサーとスペックは同じで、余程高解像度の画面で、高速で運用しない限り800dpiでも実用的な範囲です。
またマウス解像度は可変で、ハードの初期設定には400,800,1200,1600,2000dpiがLEDのインジケータの色で識別する事が可能です。が、A3060の対応解像度は400・800dpiであり、それ以外の解像度はソフトウェアによるエミュレーション処理されるものの、2pixelごとに不安定に移動してしまうという問題点がありますのであまりおすすめできません。
またFull Speed USB 1.1(12Mbps)に対応しており、最大500Hzまでのマウスレートに対応しています。

  • 使用感

洋梨形で後部が厚みのある形状で、クリックする人差し指と中指と、手の腹との高低差があるので慣れないと窮屈に感じるかとは思います。サイドボタンはサイド4、5が通常の5ボタンマウスと違い、前が4で後ろが5なので、サイドボタンを活用している方は設定の際注意が必要です
手首を置いて指先と手首のスナップで動かす「つまみ持ち」向けの形状で、大き目のマウスで派手に動かす方にはあまり向かないように思えます。
自分の場合、大概のゲームで800*600のフルスクリーンで、大体FoV 90°の設定で、視点を180°転換させるのに4cm位ですが、フラつき等も無く追従性についてはバッチリでした。
ボタンのクリック感も良好で、2ヶ月の間ボタンパーツの反りやチャタリングも出ませんでした。またホイールはよくあるシャフトのタクタイルで認識するロータリーエンコーダを使用しておりますが、ゴリゴリ感は非常にいい感触でした。しかし2ヶ月で大分ユルくなってきたので耐久性についてはゲーミング用としては価格相応です。
謳い文句である3x fireボタンについては連射速度はかなり遅く、連打ツールとしてというより、テキストの段落を一気に選択したりとオフィス向けの使い方の方が適していると感じます。


付属のマウスウェアではインジケータの解像度設定からボタンの割り当て・マクロの設定と幅広く設定できます。どこぞのなんちゃらクールのsetpointより軽く不具合も感じませんでした。

  • X-710FS総評

塗装処理からスペックまでかなりの出来で、通常のスペックでは満足できないけれどゲーミングデバイス(笑)が欲しいけれど、なんだかボッタクリ前提という先入観で色々迷う方にはかなりお勧めできるマウスだと思います。
そんじょそこらのサンワサプライやELECOM比べ、同じ2000円のマウスでも表面処理の質感と、耐久性、追従性は段違いに素晴らしいので、デカめのマウスを使っている方以外には万人にお勧めできる「当たり」の製品であると断言できます。

以上、ゲーム用途での感想なので、普段使いの人ならばもっとお勧めしたいマウスではあります。