ポーキングカレー大盛り

5回目の私的備忘録

Goldring GX200 レビュー

  • Goldringとヘッドホンみたいなの

2006年、オーディオ業界では老舗である英国Goldring社が、ヘッドホン業界に参入。中でもフラグシップ機であるDR150は値段(当時で日本円14000円程)の割りに良い音だ、と海外のフォーラムで有名となり、日本ではフジヤエービックやSoundhouse等が輸入・販売され、その後の経緯や、その独特のドンシャリ音も手伝い、匿名フォーラムでは賛否両論となった事もあった。
自分は1ランク下のDR100を持っているが、開放型の割りに定位が狭く、音は綺麗なものの曲によっては一部の高音がキツい(ハイハットやトライアングル、ボーカルの撥音等)ものの、中々癖の無い音で売価7000円としては良くやるほうだと思った。

  • 購入場所

今年6月ヤフオクにて中古購入。どうやら出品主には合わなかったらしい。当時大枚叩いて購入したVictor FX-300の遮音性に不満があったため更にIYH……

  • 内容物

本体とシリコンラバー製イヤチップがS・M・Lが2セットづつと、Comply(発泡ウレタン製の耳栓、高価)のイヤチップが1セット、取り扱い説明書。

  • 外観

とってもプラ。シルバーだが表面が光沢コーティングされていて、塗装はハゲにくい。ノズルが耳腔向きになっていて装着しやすい。
コードは長さ1.2mでu字状だが、スライダーが取り付けられており、移動させることでu字→Y字→ネックチェインに変形可能。

低音寄りドンシャリ。完全密閉のため篭った様な音に違和感があったが、ちゃんと高音の刺激もあるし、音の分離も値段分にはある。
低音がかなり支配的で、もうKOSSのSparkplug並み。気持ちわるくなるほどでは無く、ボーカルものには厚みがあって非常に合う(エルトンジョンとかポリスとかビリージョエルとか)。ロックやポップスが一番合うけど、何でもかんでもヘヴィな感じになって、明るい音色が好みな人には窮屈に感じるかもしれない。パンチの効いた低音ではなく、厚みのある聴き疲れしにくいモヤがかかったような感じ。
最近(2008/12/14)はエージングというか悪い意味の経年劣化なのか、当初の低音が薄れてきて「Sparkplug・ギボシ改造版」が1万円クラスになった感じの傾向になっている気がする。

  • 装着感

シリコンチップはS・M・Lの差が大きく、SONYのEX-1やAudiotechnicaのファインフィットのSサイズで丁度良かった自分でもMサイズでぴったり。シリコンタイプは厚みがあり弾力が強く、耳からズリ落ちにくい。Complyは指でグリグリやって耳腔に押し込むタイプで、シリコンより低音が弱くなって音場が広く感じた。
遮音性は今まで使ってきたイヤホン・ヘッドホンの中でもダントツに高く、電車内でも耳栓代わりになる。


長所:

  • 非常に高い遮音性
  • 迫力のあるウォームな音質

短所:

  • コード分岐点の耐久性に問題あり
  • ややオーバーな低音の量

半分爆死するつもりで格安で買ったものの、予想以上に面白いイヤホンだと思った。また高音が最低限で低音も超低域は控えめで、聴き疲れしにくいのが最大の特徴だと思う。
また、ER-4SやE5cのようなノズル径と同じなので、Complyやキノコ等は使いまわすことが可能(ステム無しのトリプルフランジはお勧めしません)