ポーキングカレー大盛り

5回目の私的備忘録

極悪中隊2

(長くて画像多いです)
なんか配信動画を見ていたらBFBCBF1943のエッセンスを足したようなそんな感じに思えていたので購入…と思いきや、3/15日にはどこも売り切れ・入荷待ち状態で、DL版もアンロックコードは3/16日までとか抜かしてきたので急遽ダウンロード購入。6250円。
様々な情報サイトで高評価を得ている本作だが、シングルは高くも無く低くも無い評価。前作ではボリュームや内容はさっ引くとして、ミス・ジュライ、大統領、欲望の思うがままに行動するマーロウ以下面々と言った個性的で強烈なキャラクターの印象が強かったが、今回は全体的にシリアスで最近流行の米×露路線。(BFBC1当時はPMCとかそんなんが流行ってた)

分隊とは


言うなれば運命共同体
互いに頼り、互いに庇いあい、互いに助け合う、一人が四人のために、四人が一人のために、だからこそ戦場で生きられる。
分隊は兄弟、分隊は家族。


嘘を言うな!
猜疑に歪んだ瞳がせせら笑う。無能!怯懦!虚偽!杜撰!どれ一つとっても戦場では命取りとなる。
それらをまとめて無謀でくくる。誰が仕組んだ地獄やら、兄弟家族が笑わせる。
お前も!お前も!お前も!俺のため死ね!

オーバービュー

Battle Field: Bad Company 2(以下BFBC2)はコンシューマのBFBC1の続編で、BFBC1は新規描画エンジンであるFrostbite Engineを採用し、過去作よりも派手なデストラクションや環境表現を可能とし、箱○アーケードのBF1943では実験的なFrostbite 1.5、そして今作では2.0(DESTRUCTION 2.0)と、徐々にマルチコア・DirectX 11環境へと最適化が進んだ。
実際のところPhenom II 945定格、HD 4870(GPU:750MHz MEM: 960MHz)でもWSXGAでAll High、HBAOでも60FPS出るくらい。マルチコア最適化は伊達じゃないと思った。但し、視覚上はHBAOよりシャドウをHighにすることの方が差が分かりやすいし負荷もマシになる感じ。またDX9.0環境ではMSAAが掛からず、ジャギジャギなのが気になる。あと一部テクスチャの乱れや透過処理がされないなど、DICEは「修正すべきバグ」と発表してるけれど解消されるのは何時なんだろうか。画質はリアルタイムにオプション画面で切り替え可能で、良くある再ロード時間なんて皆無で驚いた。マルチではシャドウはMediumに下げてる。

今作では前作のようにダメージで家屋の側壁や車止め等障害物が物理演算でクラッシュ表現される以外に、殆どの多層建築物の下層部位を丸裸にすることによって完全に倒壊出来る、破壊時のバリエーションの強化が特徴、らしい。
マルチではおなじみ旗取りゲームのコンクエスト、BFBC1の金塊からオブジェクトが変わったラッシュ、4人分隊同士の小規模な分隊デスマッチ、分隊ラッシュが用意されており、ルールは違っても同じステージで、というものが多い。アンロック制であり、ランクマッチ設定されたパブリックなサーバーで試合をすると、その貢献や戦績に応じてポイントが入る。各兵科独立したものと、全兵科共通アンロックに分けられる。
また、とにかく音が良い、マジで、凄く、本当に。銃の音は実銃をサンプリングしたものだと思うが、あまり誇張したり迫力重視したものでは無く、リアルっぽい感じでM2HMGとかショットショー動画のもうそのまんまな気がする。録音越しの銃声って感じ。環境音が絶えず流れており、オープンフィールドに居るという感覚や、車両の唸りの臨場感は筆舌しがたい。

また遠くに山びこしたり、車両、屋内、または遮蔽物越し、方向距離による音像や定位の変化が凄く上手い。近くで大爆発すると鼓膜が歪むような表現があるが、特に支障を感じさせるものでもなく甘め。

シングルプレイ

 
物語は、いつもの面々のレッドフォード分隊は特殊作戦部の援護に当たっていたが思わぬトラブルで戦闘に巻き込まれ、結局手当たり次第ぶっ壊しまくって命からがら脱出するものの、不可抗力でロシア・アメリカ軍の謀略に巻き込まれ、軍曹の任期も先延ばしにされてしまうというのが始まり。


プロローグではWW2までさかのぼり、日本軍の技術者の亡命をさせようとしたある作戦の報告書にまつわるもので、とにかくヤバい!ものらしい
 
この微妙な日本語テイスト、ここ最近の洋ゲーではC&C RA3以来のマイヒットだった。但し日本兵の声はまともでとくに印象にも残らなかった。



シングル自体は超一本道で、指示も逐一入るので迷わず進行できる。○○を使え!○○で援護しろ!的なスクリプトは多いが、全体的にごり押しで何とかなる印象。各所に弾薬ディスペンサーと投下物資(今まで拾った武器・弾薬を好きに補充・入れ替え出来る)が容易されており、40mmHEやハンドグレネードは強烈な破壊力でありながら惜しみなく使えるそんな感じ。味方は幾ら誤射しても怯む・または一時ダウンする位でペナルティも無く、また敵に爆発物を含めた火力を叩き込んでくれるので結局役に立たない味方、という事はないように感じた。
ただし、よくあるシューターでは障害物にこちらの弾丸は貫通するがNPCの攻撃はこちらに一切届かない、という仕様が多いが、敵も惜しみなくグレネードランチャーや爆発物で積極的にバンカーを破壊し、射撃も針の穴を通す精度で攻撃してくる。
また、良く反応するが距離が離れると棒立ちのNPC(味方含め)など、ちょっと昔のゲームに現在の技術を突っ込んだようなかなり大味なバランス。ステージによっては非常に長丁場でチェックポイントの間隔が長いもの、また手早く処理しないと即死する場面もあり、演出とゲームとしてのリニアさがあんまり合って無い感じはした。


 
ストーリーとしては、あるものを巡る米露の対立に各地で翻弄される分隊面々という前作らしからぬシリアスなものだと思いきや、紆余曲折の後ふっ切れて勢いだけで陰謀を撃破するラスト付近の流れは痛快で努力、友情、爆破、勝利が好きな自分には中々良かった。続きはマルチでね!みたいな終わり方に上手く繋げたと思うし、特にストーリーとして未消化な部分も無く、ありきたりな友情物語みたいな感じ。「寒い」と感じる人も居るかも知れない。とにかくMW2をパロったセリフやどっかのゲームで見たようなシチュエーション、それぞれのキャラが立っているというものでは中々楽しめた。あとスウィーツかっこいい。

各ステージで武器収集やM-COMと呼ばれる偵察モジュールを破壊するコレクタブル要素はあるが、それを考えてもリプレイ性に欠けるなぁといった印象。マルチFPSとしてのシングルでは優秀だと思う、シナリオ面で。あと絶対にチュートリアル的なものではない。

マルチプレイ

特にラッシュが人気で、オープンフィールドにエリアが区分されて、攻撃側(ATK)と防御側(DEF)に別れてM-COMという偵察モジュールを破壊・もしくはATKのチケットをゼロにすることが目的。コンクエストは人数の都合で非常に狭く、またより歩兵戦色の強いものとなっている感じ。デスマッチはラッシュより消極的で大味な展開が多く、分隊ラッシュ・分隊DMは4on4の小規模な戦闘だが、分隊DMはちまちまとしているのでまた遊びたいとは思わなかった。

また航空機は多くても2機のヘリ+UAVのみで、車両も数は無く、バトルフィールド=ビークルという感じでは無くなった。ヘリはかつての高機動性と火力は失われ、たとえ攻撃ヘリでも時には予測射撃のカールグスタフで度々撃墜される位。また装甲車両も路上の地雷にトレーサーダーツや迫撃支援等で迂闊に行動できないが、相手の工兵が足りなければキリングターイム!だし、その辺のバランスは取れている。軽装甲のHUMMVやATVはあくまで強襲用と言った感じ。
UAVは上空から敵をスポットし、ヘルファイアミサイルやガジェットにより煙幕やcal50をマウント出来る等、かなり重要な役割だが機動性は皆無で脆弱。親の敵みたいにどやどや撃ちこんでくるので無駄にしないようにと思ってもぼーっと滞空してたり運が悪いとすぐ沈む。
ヘリはアパッチ・ハヴォックの攻撃ヘリ、ハインド・ブラックホークの強襲ヘリの二種類。ステージによっては対空戦車(シルカ)が居るのでアッという間に落ちること多多だが、ほぼそういう事は無く、使いこなせば相変わらず攻撃ヘリが強い。その辺のステージデザインが意味不明。


案の定アンロック武器・ガジェットが強い。特に初期メディックなんてただの軽機兵だが、除細動器と弁当箱強化を開放してから本番で、そこからM60、ヘビーバレル、MG36等戦闘特化してる感じ。PKMは初期武器だが癖がかなり少なくオープンダットを付けるだけで命中精度が違う、というかガジェットで銃自体も強化されるのは萎える。
 
特にM60は高反動だが精度と威力は非常に高く、連射時の制動性も高いので威力強化のスキルと合わせて上手い人が使うと襲われたら一瞬で死ぬくらい。
思いつく限り、突撃兵は高精度のバースト射撃可能なアバカン・M16A2、衛生兵はとにかく威力と精度が頭一つ出てるM60、工兵は即死半径が広いM2カールグスタフ、偵察兵は30m以内なら即死、狙ったところに絶対当たるM95、GOLと何かどうしてこうも強くするかなぁと感じるものはあった。

ショットガンは全兵科共通武器となり、SAIGAやUSAS12等オートショットガンに強化スキルを付けると兵科固有の武器に拘らなくても十分強い。というかほぼ無反動でかなり。殆どの兵科にC4装備が可能なので、陣地や建造物に篭ってる敵に対してや、おなじみ車両に貼り付けてのC4特攻、VC等で連携すればピンポイントでM-COMを破壊できる爆弾UAVなど、荒っぽいゲーム展開も可能。ナイフはBFBC仕様でボタン一つでサッと出る。

ボイスチャットはサポートしているが滅多に仕様されず、ラジオチャットはコンシューマ仕様で無し。場所をスポットすると適宜セリフが出るし、エンミースナイパースポッテッド!とかマッザファッカー!自動的に出るので敵も味方も絶えず怒鳴り続けている状態。結構声が大きいので場所を特定され易い気がする。味方のそばで車両を狙う工兵をHSした時はグッショーとかブルズアーイ!と言われたときは実に気持ちよかった。

遊んでいるとすぐ有利なチームに変更したり、萎え抜けしたりで人数差がタダでさえ不利なのに接続して否や多いチームに参加するなど、オートバランスがまともに機能せずアンイーブンな展開のまま、というゲームがごく当たり前のようになっているのが現状。そんでもって結局辛勝すると前に敵に居たのがこちらに移動してきたりとか、このお祭りゲーで全体のK/D比やそういうことを気にしたら負けだと思うんだけど。
とにかく経験者と新人の装備の格差はちょっと酷い気がした。右も左も分からない頃はK/D 0.2とかそんなんザラだったが(それでも楽しかった)、色々ガジェットが揃ってくるとチームに不足している行動を補えるようになり、なんでフラグトップはあんなポイント稼げるんだ!オートエイム乙!って時期もあったけど(何度か84kill 2deathとかホンマモンを見た…)こういう事なんだなーと最近感じている。
 

アンロックの長さ、アンロック武器の完全上位性能は危惧していたが、それを抜きにしても楽しめてる、今は。これから恒例のバランス調整が入ると思うが、とにかくチーターの徹底排除と一部武器に一極集中する現状は何とかして欲しいですDICEさん。
 

http://bfbc2.elxx.net/stats/pc/kusobuki